Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第26章 4人の影
広い食堂の奥隅にたまたまリヴァイとハンジがテーブルに着いていた。
リヴァイは不機嫌そうに舌打ちをしながらルーナたちの和気あいあいとした光景を睨みつけている。
「ふふん…気になる?向こうのこと。」
「…るせぇな、黙れメガネ」
「まぁまぁ私たちもやること多いんだし早いとここれ食べちゃおうよ」
ルーナから一瞬たりとも目を離さないリヴァイにハンジはニヤニヤ笑いながらも内心は少し複雑だった。
リヴァイのしているマリッジリングを見て考える。
2人が夫婦同然になってくれたのはとても嬉しい。
でも逆にそれは、いずれ来る別れを残酷なまでに辛いものにするだろう。
いくら誓いをたてたとはいえ、どちらかの死を2人はきちんと受け入れられるのだろうか?
ルーナだけではなく、リヴァイの精神が心配だ。
この男は…リヴァイという人類最強の兵士は…
あまりにも背負っているものが大きすぎる。
今までに失ったものも多すぎる上に立ち止まることさえも許されない。
更に1番愛する者をも失ったら?
過呼吸だけで済むだろうか?
「あれっ?ちょっとリヴァイ?!」
食事をしながらボーッと考え込んでいたハンジは隣からリヴァイがいなくなっている事に気が付いた。
急いで視線を走らせると、リヴァイの姿はもう既にルーナの元にある。