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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第26章 4人の影


次の日、ルーナは訓練指導の際クラムを見つけると一目散に声をかけた。

「本当にごめんなさい…とても迷惑をかけてしまった…」

何度も頭を下げるルーナに、クラムは全く気にしていないと言う様子で終始笑顔だ。

「もういいですってルーナさん!むしろ俺こそ何も知らずにすみませんでした」

「あなたが謝るのはおかしい!それだけはやめて!」

泣きそうなほど顔を歪めるルーナに、クラムは手を差し伸べた。

「え?」

戸惑うルーナの手を無理やり握るとクラムはその手をぶんぶんと上下に振りながら満面の笑みで言った。

「じゃあこれで謝るのは最後にしましょ!」

「…あぁ…うん…」

本当にシンによく似ている。
ちょっと言動は違うし、幼っぽさがあるけれど
優しい性格も、神様のような笑顔も、純粋なところも、
人を安心させる空気感も…
彼を纏う全てがルーナの中ではシンを思い起こさせ、なんとも言えない気持ちが込み上げてくる。


「あっ!そうだこれ!!返さなきゃと思ってて!」

ルーナは懐からグリーンとゴールドの織り混ざった髪紐を取り出した。

「え〜ちょっともうルーナさん!それは差し上げると言いましたよね?!」

「えっ、でもほんとにいいの?」

「いいんですって。まだまだ作ればいっぱいありますし!しかもこれルーナさんに似合ってましたよ!ちょうど兵服と色合いも合ってますし!」

戸惑うルーナの手から笑顔でそれを取ると、ルーナの背後に回り込み、今している髪結の上から重ねるようにそれを結びつけた。
全てが早すぎてただ突っ立ったまま呆然としてしまう。

「やっぱりとても似合ってます!!」

「あ…ありがとう」

屈託のない明るい笑みを浮かべて敬礼をすると、訓練に戻ると言って去っていった。

ルーナはまたパワーが貰えたような気がして自然と笑顔になる。
そして本当に優しいシンの部下に心から感謝した。
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