Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第26章 4人の影
「…!ルーナ…大丈夫か?」
「ん…リヴァイ…」
目を擦ってリヴァイの下がった眉を見つめるルーナ。
「ごめ…私…また…」
みるみる泣きそうな表情になるルーナを抱き締めるとリヴァイはもう一度唇にキスを落とした。
「食欲あるか?何か食った方がいい。」
そう言ってルーナに新たに巻かれた包帯に視線を落とす。
「うん…」
ルーナはリヴァイが凝視する横で気まずそうに食事をする。
「そんなに…見ないでよ…」
「残さず食うまで見てるからな」
「う…」
いつもの鋭い三白眼で一挙一動を見つめられ続ければ喉を通るものも通らなくなる。
ルーナはちらちらリヴァイに視線を送りながら、スプーンを持つ手をついに止めた。
「…おいどうした。まだ5口しか食えてねぇじゃねぇか」
「かっ数えてたの?…もう…」
ルーナはリヴァイから隠れるようにフイと顔を背けた。
「ルーナ…」
「・・・」
「おいルーナ」
「・・・」
「こら」
グイと頬を包んで向かせたルーナの顔は下唇を噛み締めて悲しみに耐えるような涙がこぼれおちそうな顔をしている。
リヴァイはフーっと息を吐いた。
「そんな顔をするな」
「だって…また迷惑…かけた」
「迷惑なんて思っちゃいねぇよ。何度も言わせるな」
そう言っておもむろにスプーンを取り上げると、食事をルーナの口元に差し出した。
「ほら。口開けろ」
ゆっくりと僅かに開かれた口にそれを押し込む。
ルーナはギュッと目を瞑り、もぐもぐと口を動かしている。
リヴァイは子供をあやしているような気分になり、そんなことはもちろんしたことはないのだが目の前のルーナが可愛すぎて僅かに口角を上げた。
何度も何度もそれを繰り返して行くうちに、ルーナの顔が綻んでいった。
「ふっ…おいしい」
もぐもぐと口を動かしながら言うルーナの唇に、リヴァイはたまらずキスを落とすと、舌を割入れ咀嚼途中のものを絡めとった。
「んぁっ…!?」
意地の悪そうな目をして口を動かすリヴァイにルーナはムッと何か文句を言おうとしたが、それはすぐに笑みに変わってしまった。