Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第26章 4人の影
「でももらっちゃうのは申し訳ないよ。後できちんと返すから。お名前を教えて?」
「だからホントいいですって!
俺は101期入団の、クラム・グリフィスです!」
元気よく名前を述べるとにっこり笑いながら拳を心臓に置き、姿勢を正した。
101期ということは、歳は19か20だろうか。背は180cmくらい。
整った顔立ちと無邪気な笑顔はまだまだ幼さが残っている。
結っている髪はシンよりも長く、自分より少し短いくらい。
しかしその顔立ちには薄茶のロングヘアーはとても似合っていた。
「クラム...ありがとう。あなたはとても元気が良いね。あなたみたいな子がいてくれるととても心強い。なにしろ...ほら今の時期ってやっぱり皆殺気立っているっていうか、なんとも言えない雰囲気だから...」
そう言いながら立体機動で飛び回る兵士たちを見上げた。
それに吊られてクラムも上を見上げる。
「俺は怖いもの知らずなんですよ〜。元々こういう性格です!周りからは良い言い方でムードメーカー、悪い言い方だと空気読めない馬鹿って言われてますよ〜!」
本当に明るく元気にそう言うクラムに、ルーナはパァっと笑顔になった。
こういう子がいるだけでこちらもパワーが貰えるし明るくなれる。
それに、きっと周りの兵士もそうに違いないと思った。
「あなたみたいな子がいて助かった!本当に!これからも是非そのままでいてちょーだい!」
ルーナは満面の笑みでクラムの両手を取ると、ブンブンと縦に振った。
クラムは「はいっ!」と声高らかに言いながら一緒になって両手を振った。