Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第25章 指輪と水晶
「エルヴィン、これお土産!」
ルーナは執務仕事を手伝う前に、エルヴィンに小包を渡した。
エルヴィンは添えられているルーナの左手の薬指に指輪が光っていることに気が付き、一瞬ピクリと眉が動く。
「お土産?あぁ、昨日街に行った時のか?」
「うん!脳の活性化を少しでも助けられたらなぁって...それにエルヴィンは顔に似合わず結構甘いもの好きでしょ!」
指輪にはどう反応していいのか、というよりもどう受け取ればいいのか分からずに一先ず差し出された小包を受け取った。
「あぁ。わざわざいいのにな...ありがとう。」
ルーナはニコニコと屈託のない笑みを浮かべ満足そうにエルヴィンを見ている。
「どうだ。少しは気晴らしになったか?」
「うん、とっても!だから昨日の分まで今日は頑張るね!」
さっそく机の上の書類を手に取っていくルーナの指輪から目が離せない。
まさか自分の知らないところでいつの間にか式でも挙げてきてしまったんだろうか?
自分は会議ばかりで兵舎を離れている日もしばしばある。
その間に自分を差し置いて...?
しかしそんな噂は誰からも聞いていない。
まして団長である自分に報告無しでそんなことをするとも思えないが...
いや...ルーナとリヴァイのことだ。
普段からして二人の間にいつ突拍子のないことが起こっていても今更不思議ではない。
エルヴィンはルーナの薬指を見つめながら、
自分になんの相談も報告もなしにそんなことになっていることに少々寂しい気持ちを覚えながら恐る恐る口を開いた。
見て見ぬふりを続けるのは逆におかしいだろうと。