Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第25章 指輪と水晶
リヴァイは唖然としながら隣にいるルーナを見た。
そしてまた更に唖然とした。
ルーナは目を輝かせながら嬉しそうに指輪を見つめている。
「おめでとう!2人とも!」
「...ありがとうアンナー!!」
は・・・
どういうつもりだ・・・?
抱き合ってはしゃぐ2人を見ながらリヴァイは狼狽えたが、この場は一先ず受け取って、あとからまた考えようと思った。
「...これは受け取るが...さすがに2度もタダで品物を貰っただけで帰るわけにはいかねぇよ。なにか買わせてくれ。他にねぇのか?」
「いえ!だからいいんですって!私、命を助けていただいたんですよ?」
「いいや、ダメだ。それならこれを買い取る」
リヴァイが険しい顔で強く言うのでその気迫に負けたのか、アンナは「うーん...じゃあ...」と言って奥へ引っ込んで行った。
「...お、おい...ルーナ」
「ふふっはは...嬉しい~」
本当にこの指輪を貰うのか?とリヴァイは聞こうと思ったのだが、ルーナがさぞ嬉しそうに指輪を見ながら頬を赤らめ笑っているので何も言えなくなり、逆に顔を綻ばせてしまった。
しばらくして奥から出てきたアンナが、ことんと箱をテーブルに置いた。
「あのね...気に入らなかったらもちろん全然買っていただかなくていいんだけどっ...これ...どうかな...と思いまして...」
戸惑うようにアンナが箱を開けたその瞬間、ルーナとリヴァイは一瞬違う空間に飛ばされたように身が軽くなる不思議な感覚を覚えた。