Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第25章 指輪と水晶
次に着いた先は、やはりあの時と同じアンナのアクセサリー店だった。
あの時の襲撃で屋根が吹き飛んだが、今は何とか建て直し店を再開しているのだということを手紙で聞いていたルーナは、前よりも新しく綺麗に見える外観に顔を綻ばせた。
「アンナ〜!いる〜?」
カウンターからひょこっと顔を覗かせたアンナの顔がみるみる歪んでいき、そして泣きながらルーナに飛び付いてきた。
「わっ!アンナ?」
「ルーナー!!!会いたかった!会いたかった!」
「ごめんごめん。来るの遅くなっちゃって...」
ルーナは苦笑いしながらギュッとアンナを抱きしめ再会を喜んだ。
リヴァイはまたあの時と同じように目のやり場に困ったと言うようにため息をつき、店内を見渡した。
あの頃と変わっていないどころか、随分と配置や模様替えで綺麗になっているように見える。
あの時はアンナにおそろいの懐中時計を貰ってしまっただけだったので、今日こそは何か買おうと決めていた。
だが男の自分にはよくわからない類なのでルーナに任せようとも...
そう考えながら店内をうろうろしているとグイと腕を引かれた。
これもまたあの時と同じだと思い、よろけそうになりながらアンナの前に立たされた。
「兵長さん...助けて下さりありがとうございました!」
深々と頭を下げるアンナに、リヴァイはなんと言っていいのか分からず言葉を詰まらせた。
「兵長さんがこの店に一番に来てくださって店内から私を救い出してくれたんですよね。頭を強く打って気を失っていたのでお礼が言えなくて...本当に!ありがとうございます!」
「や...たいしたことはしてない...」
リヴァイはいつも誰かにこういったお礼を言われると居心地が悪くなる。