Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第24章 解離■
「はっ。あいつも大概変わり者だな」
「そんなことない...すごくいい子なんだよ...私と違って純粋で、自分にとても正直で...」
浴槽の中でリヴァイの脚の間で小さく蹲っているルーナが湯に浮かぶハーブを手に取った。
寂しそうに呟くルーナの体を後ろから優しく抱きしめる。
「リヴァイ...私...このままだと本当にあなたの体ボロボロにしちゃうよ」
「言ったろうが。俺はお前の全てを受け入れると。」
リヴァイは後ろからルーナの腕の抜糸痕を見て顔を歪めた。
なんとも痛々しい。カッターで傷ついた跡も蚯蚓腫れになっている。
最愛の人の身体に傷がついていくのは、自分が傷つくことよりも何百倍も辛い。
息ができなくなるくらいに苦しくなる。
まるで自分の命も削られていくかのように。
しかし、今のルーナも自分に傷をつけたと思って同じ気持ちでいるかもしれないと思った。
でも違う。これはお前の生きてる証だろ。
「ルーナ、もっと俺にぶつけてくれ。お前の全部を。お前の辛さはこんなもんじゃねぇはずだろ」
ルーナの身体がピクリと動き、ゆっくりと首を捻らせリヴァイを見上げた。
また泣きそうな顔をしている。
「どうしてそんなに優しいの」
「...優しい?それは違うぞ」
そう違う。これは優しいとかじゃない。
俺はただ...
「お前を失いたくないだけだ」
リヴァイはルーナの頬に手を這わせて軽くキスをした。
風呂の蒸気と相まっていつもより暖かく、柔らかい。
「お前がこれ以上傷ついていくのを...見たくねぇだけだ」
「・・・」
「だからこれはただの俺のエゴなんだよ。ルーナ。」
だから気にするな。そう言うとルーナは顔を歪めてグッと目を閉じた。
その瞼にキスを落とす。
そのまま頬、鼻、額、眉、顔中にキスの雨を降らせた。