Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第24章 解離■
「夢を叶えるまで絶対に死なないってエルヴィンと私は約束...したけど...でもその約束は...きっと...」
フワッと現実に引き戻される。
その瞬間に瞳を開ける。
またこの夢を見たと...
もうわかってる事だから何度も回想しなくてもいいのにと自分の脳に語りかける。
ルーナはふと隣を見た。
こちらに顔を向けて静かに寝息を立てているリヴァイ。
眉間に皺ひとつなく、本当に赤ん坊のような安らかな寝顔。
あなたは知らなくていい。
あなたに全てを託したことを。
優しくリヴァイを見つめ、すり寄ろうとそっと布団をめくった時だった。
「え・・・なに・・・これ」
リヴァイの白い体に無数にある痣と噛み跡、引っ掻いたような傷。
まるで草原に咲く花蕾のように散りばめられていた。
紛れもなくそれは自分がやったのだということを悟る。
「...どうしよう...」
あまりにも痛々しい姿に絶句する。
「ごめんなさい...ごめんなさい...ごめんなさい...」
震える手でリヴァイの頬を撫で、何度も呟いた。
何度目かのその言葉でリヴァイがパチリと目を開けた。
ルーナが自分の頬に触れていることが分かり、その手をとって自分の唇につける。
柔らかくていつもの心地よいルーナの感触に、思わずまた目を閉じる。
「リヴァイ...」
呼ばれた気がして再度目を開けると、ルーナが青白い顔を強ばらせて自分を見ていた。
ルーナの手にキスをしたまま
「どうした?」
寝起きの掠れた声で聞くとルーナは目をギュッと瞑ってごめんなさいと繰り返している。
リヴァイは眉間に皺を寄せて訝しげに上半身を起こした。
「おい、なんだ、どうした」
「ごめんなさい...ごめんなさい...ごめんなさい...」
リヴァイはふと自分の体を見た。
昨夜は薄暗くてほとんど分からなかったが、朝日に照らされた今こうして見ると随分と派手にやられたもんだなと苦笑いした。
「まさかこんなことで謝ってんのか?」
「・・・は?こんな...こと?」
「俺が好きでこうさせたんだ。気にするな」
「そんな...あまりにも...」
ルーナの震える体をそっと抱きしめた。
風呂に入らずそのまま寝落ちしてしまったのでまだ男女の香りがする。
「もう謝るな。頼むから。」
ルーナは腕の中で悔しそうに俯き、最後のごめんなさいを言った。