Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第24章 解離■
「ねぇリヴァイ、せっかくだから少し話でもしようよ」
ハンジはあえて明るく言った。
「あ?俺はまたてめぇの巨人話に付き合う気はねぇぞ、クソメガネ」
「ハハ、違うよ。まぁそれもしたいのは山々だけどさ。」
ハンジは神妙な面持ちでベッドに繋がれているルーナを横目で見た。
包帯で巻かれている腕も痛々しいし、なにより拘束されているルーナを見ているのは辛い。
「エルヴィンは昨日、ああやって厳しいことを言っていたけどさ、本心は少し違うと思うんだ。彼は彼なりに、ルーナのことを妹のように大切にしてきたはず。だから本当はルーナに1番死んでほしくないと思っていると思う。」
「・・・ならどういうつもりで奴はあんなことを言ったんだ」
「それは...もしかしたらだけどルーナを...もう悪魔の手から解放してやりたいと思っているからじゃないか。」
「...は?」
「エルヴィンはルーナの人間性をも捨てて悪魔にしたのは自分だと思ってる。長年ルーナを兵士として、そして駒として使い続け、時には非情な決断も強いてきた。そのルーナがついにこんな状態になった。それに対して少なからず責任を感じていると思うんだ。」
「だとしたらあんな言葉は出てこねぇだろう」
「葛藤してるんだよエルヴィンも!それに君なしでは人類の勝利がありえないこともわかってるんだ!そしてそれはきっと...ルーナもわかってる。」
リヴァイはルーナをジッと見つめた。
そんなことをルーナ本人から言われたとしても絶対に死なせたくない。
こいつだけはなにがなんでも守りたい。
「俺はこいつに死を選んでほしくない。お前だってそうだろ、ハンジ。」
「あぁ、その通りだ。でも...エルヴィンとルーナはきっともう覚悟を決めてたんだ。ずっと前から。私たちの知らないところで...2人だけで。」
静かな部屋に木霊するハンジの言葉はあまりにも残酷に響いた。
また胸を締め付けられる感覚がし、息が苦しくなる。