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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第24章 解離■


よく見ると、エルヴィンの左手が包帯に巻かれている。

ルーナの新たな傷も、カッターだったためそこまで深くはないそうだ。

リヴァイは本気で息が苦しくなっていた。
目の前のルーナの姿にショックを受けたのも大きいが、ルーナの体と心がどんどん傷つけられていくことに、言葉では言い表せないほどの絶望的な苦しさを覚えた。
窒息しそうなくらい息が吸えない。


「リヴァイ?...だ、大丈夫?」

様子がおかしいリヴァイに気付き、ハンジが問いかける。


「はぁ...はぁ...はぁ...うっ...」

胸元を抑え、よろりと壁に背を預け声を押し殺して息をしている。

「リヴァイ、そこへ座れ」

エルヴィンは包帯が巻かれた左手でリヴァイの肩を掴み、端にあるソファーに座らせた。
ここは上官や来客用の個室医務室で一通りの家具がまとめてある。

リヴァイはギュッと目を瞑り、胸元を掴んだまま俯いて苦しそうに息を吐き続けている。
ハンジはそんなリヴァイの背中を擦りながら言った。

「リヴァイ...ゆっくり息を吸うんだ。...ゆっくり...そうだ...」

リヴァイは言われた通りにすると、徐々に鼻からも口からも細く酸素が取り込まれてくるのが分かった。

「吐くのは一旦やめてもっと吸うんだ...そう...」

だんだんリヴァイの呼吸が落ち着いてきたのを確認すると、ハンジは背を擦っていた手を止め顔を覗き込んだ。

「大丈夫?落ち着いた?」

「.....あぁ.....悪ぃ.....は.....ぁ」


ハンジは顔を顰めた。

これは過呼吸かもしれない。

ルーナの状態によってリヴァイまでここまでダメージを受けるとは...

実にまずい状況だ。
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