Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第24章 解離■
「リヴァイ。私もルーナも、人類の勝利のためなら手段を選ばない。例えそれが自分の命を落とすことになってもだ。状況によっては躊躇なく私はルーナを殺すし、逆も然りだ。そしてここにいる以上、リヴァイお前もそうでなくてはならない。」
「あ?俺がルーナを殺すだと?そんなことがあってたまるか!お前がルーナを殺すなんてことも絶対にさせねぇ!なにがあってもそれだけは」
「リヴァイ!私情を挟むな!ルーナはお前のものでもないはずだぞ!」
突然エルヴィンは声色を変え、鋭い眼光で言い放った。
ハンジはそんな2人のやり取りを黙ったまま虚ろな目で見つめている。
「・・・てめぇだって...こいつは妹みてぇな存在なんじゃねぇのかよ!」
「あぁ、そうだ。しかしルーナは優秀な兵士だ。だから最期まで使えなくては困る。たとえ私のように片腕がなくなったとしてもだ。お前だってそうだリヴァイ。」
リヴァイは掴んでいた手を離し、睨みあげていた視線をルーナに落とした。
痛々しい縫い跡の傷が、残酷な光で照らされている。
これでもかというほど心も体も痛めつけられているのに、まだ戦わなくてはならないのか...
命尽きるまで...最期の瞬間まで...
でも...
こいつは...
こいつだけは...
「こいつが死んだら...俺も死ぬ」
「それは許さない。人類最強の兵士としてお前は生きて戦い続けなくてはならない。なにがあってもだ。他の仲間たちだってそうやって命を落としてきただろう。だがお前は特別だ。お前に死は許されない。それが力を持つ者の宿命なのだ。だからルーナが死んでも力づくでもお前を生かす。」
「は?なんだと?」
「ルーナの命よりもお前の命の方が大切だと言ったんだ。」
リヴァイは目を見張った。
こいつは何を言っている?
どういうつもりだ。
「リヴァイ、お前はなにがあっても最期まで生き残らなくてはならない。いや、生き残るはずだ。私は確信している。生きて人類の行く末を見届けるんだ。たとえその時、ルーナも私もハンジもいなくてもだ。」
リヴァイは目を見開いたままエルヴィンを凝視している。
エルヴィンは厳しい目線で言い放った。