Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第24章 解離■
「すまない、遅くなった」
「エルヴィンてめぇ、遅すぎるぞ」
「会議が長引いてしまってな...今戻ったところだ。ルーナは大丈夫か?昼間の騒ぎについては他の者たちから聞いたが...」
エルヴィンはルーナを冷静な顔で見下ろした。
そして隣で泣いているハンジをちらりと見た。
それに気付いたハンジが涙声で説明をする。
「今までルーナにこんなことは1度もなかった。ついに限界の糸が切れてしまったか...」
エルヴィンはため息を吐きながらルーナの頭を撫でた。
リヴァイは先日のこともあったのでその様子に顔を顰め目を逸らした。
「しかし...困ったな。そろそろウォールマリア奪還作戦の日も近づいている。この傷だと、前戦に立てるのか危ういどころか使いものになるかどうか...」
「おいてめぇ!!!」
エルヴィンのその言葉に激昂したリヴァイがついに立ち上がりエルヴィンの胸ぐらを掴んだ。
「今なんつった?てめぇはこの状況を見てよくそんな事が言えるな!ルーナは物じゃねぇ!怪我だってするし精神的なダメージだって受けるのは当たり前だ!物でも巨人でもねぇ人間だからだ!てめぇだってそうだろうが!」
「いや、私もルーナももうとっくに人間ではない。」
「・・・あ?なんだと?」
リヴァイは自分より頭何個分も高い位置にある目の前の男を睨みあげた。
「私たちは人間ではないと言ったんだ。そんなものはとうの昔に捨て去った。私とルーナは悪魔だ。人間性さえも捨て去ってここまで共に生き抜いてきた。でなければ私たちはとっくにここにいない。」
「...言ってる意味がわからねぇな...エルヴィンよ...」
胸ぐらを掴んでいる手が震え出す。
エルヴィンはその手に視線を落とし、全く顔色を変えずに冷静だ。