Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第23章 叫び■
ルーナもエルヴィンもお互い下心というものが全くない。
こんな男女の関係が成り立つのかというほど、二人の間には違った意味の深い絆がある。
幼い頃からずっと、そして調査兵になって今日に至るまでずっと、
共に生きてきた唯一の深い深い関係。
共に親を殺され、共に夢を追いかけ、共に誰かを騙し、共に仲間を傷つけ、共に仲間を死に追いやってきた。
全て、自分たちの夢のために。
ルーナはエルヴィンのためでもあり、
エルヴィンはルーナのためでもあった。
そしてようやく今、世界の真実に、2人の夢に、
近付きつつある。
希望で胸が高鳴ったかと思えば、恐怖や自責の念が襲いかかってくる。
その狭間の感情を繰り返しているのは2人とも同じだった。
けれどエルヴィンもルーナも、
そんな感情を心の奥底から共有できる唯一の存在だった。
切っても切り離せない、誰にも間に入り込めないほどの
絶対的な強固な絆が二人の間を紡いでいた。