Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第23章 叫び■
ルーナとリヴァイは馬に跨り兵舎に戻る。
ルーナの愛馬リルとリヴァイの愛馬ウルフは、初めの頃が嘘だったようにもう並べて走らせても全く問題がなかった。
むしろ、主人たちの気持ちを理解するように穏やかな仲になっているのが見て取れる。
ルーナはずっと、サラとリヴァイの関係が気になって仕方がなかったがなぜだか怖くて聞けなかった。
リヴァイも何も言ってこない。
だからルーナは複雑な思いをごまかすように溜まっている執務仕事をし、エルヴィンの元へ向かった。
もうだいぶ遅い時間になってしまった。
しかしエルヴィンのことだから、きっとまだ起きて仕事をしているだろう。
少しでも何か手伝ってあげなくては...
ノックをしてからエルヴィンの部屋へ入ると、やはりまだ慣れない左手でペンを走らせていた。
「やぁルーナ」
だいぶ疲れきった顔をしている。
きっと利き手を失ってしまったのもあり、仕事が今までのようにはいかずに苦戦しているのだろう。
「エルヴィン、大丈夫?よかったら私が変わるから、今夜はもう寝たら?」
「いや大丈夫だ...と言いたいところだが...さすがに今日はもう目が潰れそうだ。はは...頼まれてくれるか?」
苦笑いしながらエルヴィンが立ち上がり、ソファーに腰を下ろした。