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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第21章 奈落


「エレンとクリスタの居場所を教えて」

リヴァイが引きずり出してきた男にナイフを当てながらルーナは言った。
いつも持ち歩いているあの護身用のナイフだ。


「お前らが今見境なく切ってきた中には何も知らない使用人も含まれてたんだぞ!」

ルーナはその言葉に一瞬顔を歪めたがすぐに冷徹な眼差しに戻す。


「あなたは質問にだけ答えて」


とにかく時間が無い。
迷っている時間さえも。
何も答えない男の手に、ルーナは刃を突き刺した。


「うわぁぁああ!!...む、無駄なんだよ!お前らが何をやったって!お前ら調査兵ができることは!この壁を逃げ回って!せいぜい泥糞に塗れてせこせこ生き延びることだけだ!!」


「は?」

ルーナは表情を崩さない。


「それも仲間を見捨ててな!お前らが出頭しなければ囚われた調査兵は処刑される!!最初は調査兵団最高責任者であるエルヴィン・スミスからだろう!...ただし...お前らが独断でやったことだとその首を差し出すのならほかの団員の命は助かるだろうがな...俺が口を聞いてやろう」


ルーナはほくそ笑む目の前の男に、もう一度ナイフを突きつけた。


「よせルーナ。そんなんじゃダメだ」

突然リヴァイに肩を引かれたかと思えば、リヴァイは思いっきり男の顔を蹴りあげた。
歯がいくつか飛び、口からみるみる血が流れていく。

そしてボキッと低い音が耳を劈いたかと思えば男の腕を慣れた手つきで折り曲げていた。


「ぎゃあああぁぁ!!!」

「うるせぇよ。エレンとクリスタの居場所を言え」

「ほ、本当にほとんどのことは教えられてないんだ!ケニー・アッカーマンはとても用心深い!!!」

「...アッカーマン?それがケニー?奴の姓か?」

「そうだが...?」


ケニーというのはリヴァイを幼い頃拾って育ててくれた男のことだ。
しかしなぜかそのケニーが先導して自分たちを殺そうと攻めてきているのだ。
二ファを殺したのもケニーで、あのときリヴァイはずっとケニーに追われていたと言っていた。


アッカーマンという姓はミカサと同じだ。

なにか関係しているのだろうか?
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