Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第21章 奈落
森で巡回していた憲兵団のマルロとヒッチを拘束することに成功した。
「憲兵団に潜り込み、エレンたちが運ばれた場所を探り出す...もうこんなことしか思いつかねぇとは...」
「今は短期決戦にかけるしかない。エルヴィンもリーブス殺害の汚名着せられて拘束されてる。調査兵団は今憲兵団に取り押さえられてて活動停止になってる。残っているのは今ここにいる私たちしかいないんだから...できることをやるしか...」
ヒッチの声が静かな森に鳴り響いた。
「あんたたち!南方訓練兵団出身なんだってね、アニ・レオンハートと同じ。あの子があの日以来見つかってないのは...巨人にグチャグチャにされて見分けつかなくなったからでしょ?!」
「いいや。潜伏してた巨人の正体がアニ・レオンハートだったからだ。」
リヴァイは冷たく言い放った。
この事実はアニと同じ憲兵団の面々もほぼ知らないことだ。
マルロとヒッチは口を開けたまま顔を強ばらせている。
「全く嫌になるよな。この世界のことを何も知らねぇのは俺らも皆同じだ。この壁の中心にいる奴ら以外はな...」
突然マルロが叫んだ。
「リヴァイ兵士長!あなたたちが間違っているとは思えません!本当に調査兵団がリーブス商会を...民間人を...殺したのですか?!」
「会長らを殺したのは中央憲兵だが何が事実かを決めるのはこの戦に勝った奴だ」
そうだ。
ここで残っている自分たちが勝たなくてはもう調査兵団は終わりだ。
夢も希望もなにもかも失われる。
王政に良いように制圧され、また真実を伏せられたまま歴史が繰り返されるだけだ。
巨人のことも壁のことも全て隠されたまま
調査兵団の今までやってきたことも、死んで行った仲間たちも、なにもかも無意味になる。
ルーナは一生懸命思考を回した。
これから本当にどうすればいい?
私たちは本当にこれでいいのか?