Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第20章 証拠■
「おっおい、こんなに入れるのか」
浸かっている湯船に大量のラベンダーを入れられ、うろたえるリヴァイ。
「うん!これでラベンダー最後だから」
ルーナは自身も湯に体を沈みこませながら嬉しそうに言った。
そんなルーナをリヴァイがゆっくり抱き寄せた。
ルーナはリヴァイにゆったり体を預けながら目を閉じた。
立ち込める湯気がラベンダーの良い香りに変わり、熱いリヴァイの体と吐息が自分を包み込んでくるのを肌で感じる。
リヴァイはすぐにルーナを抱き潰したい欲に駆られていたのだが、風呂に入りたいと言って聞かないルーナに渋々折れた。
お預けされた気分で初めは少々不機嫌だったが、心地よい香りと暖かく柔らかいルーナの体に徐々に気持ちが落ち着き心から幸せな気分になった。
リヴァイは潔癖症なのもあってもちろん風呂は好きだし、なんならいつも入り続けていたいくらいだ。
何日も風呂に入らず巨人研究に没頭するハンジに一度本気でキレたことがあった。
その時にした口論で、リヴァイが壁外調査から帰ったあとは少なくとも2時間は風呂に入るということをペラペラと兵士たちに喋られ、兵団内でその事が有名になりハンジよりも奇行種を見るような目で見られていたことが一時あった。
そのことを昔ルーナに話したことがあったが、ルーナは自分も同じだといい当たり前のような顔をしてくれた。
それがリヴァイは本当に嬉しかった。
潔癖症なのも、掃除の価値観も、なにもかも同じなうえに、自分を唯一"普通の人間の男"として見てくれるルーナに愛おしさを感じずにいられるわけがない。
ルーナもきっと同じように思ってくれているだろうと今はもう確信している。
"あんたたちは恋人というよりもまるで双子のように見える"
昔、画家が自分たちに言い残していった言葉を思い出した。
そういえばあの爺さんは元気だろうか?
なぜかボーッとラベンダーを見つめながらそんなことを考えてしまった。