Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第4章 噂
その夜はリヴァイが先に来ていた。
「お前…疲れてるんじゃねぇのか?」
リヴァイはルーナの表情に異変を感じとっていた。
一瞬ルーナはドキリとしたが、なんでもないというふうに笑う。
「そうかなぁ〜?最近またちょっとエルヴィンの執務室に通い詰めだからかな。いろいろ押し付けられちゃってて...全く。」
それを聞いてリヴァイの目つきがガラッと変わった。
何かを探るような目。
やはりロヴォフの不正の証拠書類を探している...
ルーナはその目の奥に宿すものに確信を持ったが、笑みを張りつけたまま掃除を始めた。
そしてまたごまかすように、call of silenceを口ずさみ出した。
「なぁ、ルーナよ。お前何か隠してるだろ?分かりやすいぞ」
「えぇっ?!」
まさか、全てバレて...と一瞬ヒヤリとし、リヴァイの方を見ると、
心配そうに目を細めたリヴァイの顔があった。
リヴァイって...こんな顔もするんだ...
もしかして私のことを心配してくれているのかな?
「んー、ちょっとね、エルヴィンにめんどくさい仕事押し付けられちゃって。明日の夜なんだけどね。...だから...リヴァイには明日の夜は会えないな...」
「すごく...寂しい」..そう素直に口に出してしまった。
えっ……
あ、何言ってるの、私!しまった...
そう思って慌てて何か言い訳しようとしたとき、リヴァイの腕に包まれていた。
「え...」
バサッ
持っていた布巾を落としてしまった。
「少しこのままでいていいか」
リヴァイが耳元で囁く。
耳にかかる吐息にゾクゾクっと身体が反応するのがわかった。
「う、うん。」
ルーナも静かにリヴァイの背中に手を回す。
この人は…こういうところがある。
不思議だ。
あまり感情を顔に出さないのに、突然こうして触れてくる。
何を考えているのか、たまに、というか、いつもわからない。
いつか分かるようになる日が来るのだろうか、、