Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第20章 証拠■
「アリーさん、ごめんなさい!あの素敵なドレスを駄目にしてしまいました!」
店に入ってきて早々、突然頭を下げるルーナを驚いた顔で凝視するアリー。
「ちょっと頭を上げてよルーナさん。一体どうしたの?」
「・・・その...詳しいことはお話できないんですが...いろいろあってとにかくドレスが駄目になっちゃって...」
さぞ申し訳なさそうな顔をしているルーナに、事情は聞かない方が良さそうだと判断したアリーはニッコリと笑った。
「ドレスは一番大切な人の前で着られたの?」
アリーのその言葉に、ハッとした表情を浮かべるルーナ。
「・・・はい。着れました!」
そうだ...一番大切な人の前で...リヴァイの前で...
何も感想は聞いていないからどう思って見てたかは分からないけど...
「そう。ならいいじゃない。もうそのドレスの役目は終わったわ」
なんともないという顔をして笑って言うアリーに、ルーナはやはり罪悪感が募る。
「でも...本当に素敵なドレスだったから...」
「じゃあ次の役目のドレスを選びましょうか?ウェディングドレスかしらね?」
アリーの言葉に、一気に耳まで赤くしたルーナは恥ずかしそうに焦ってフルフルと首を横に振る。
そんなルーナを見ながらフフッッと笑うアリー。
「普通に新しいドレスを買いに来ましたっ!またオススメのものをお願いします!」
急いでお辞儀をし、ごまかすように顔を隠した。
「ルーナ姉ちゃんの声がする〜」
バッと頭を上げると、奥から視点の合わないリンクが顔を出す。
「あぁ、リンク。そうだよ、私。また随分久しぶりだね」
なんとなくリンクの身長が伸びている気がして顔を綻ばせる。
「今日はお喋りしていく時間はあるの?」
視点の合わない白く濁った瞳を見つめながら、ルーナはもちろんと元気よく返事をした。