Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第19章 弱点■
「ルーナ...すまない...俺がもっと早く気付いていれば...許してくれ」
そう呟くとリヴァイはベッドに腰を下ろし、ルーナの手を握った。
懐かしい感触がする。
ずっと握りたくても握れなかったルーナの手だ。
ひたすらルーナの顔を見つめながら、目覚めるのを待ち続けた。
もしも近くにシンがいたら、自分はまたシンを呼びに行っただろうか?
またあのロン毛にルーナを託して俺は消えただろうか?
そんなことを考えていた。
"弱点が出てしまうことを恐れているんじゃないかってね"
突然アリアが言っていた言葉が脳裏を掠めた。
そうだ...
分かってる...
俺の弱点はいつだってルーナだ...
"リヴァイ兵長には大切な人はいますか?"
"絶対に死んで欲しくない人です"
頭の中で、かつてサラに言われた言葉を思い出す。
それはもう長いことずっと...たった1人だ...
俺のくだらねぇプライドがいつも邪魔をするんだ...
"もしもそんな人がいたら、常にそばにいなくちゃですよね。私がした後悔をリヴァイ兵長にはしてほしくありませんから"
"後悔しないでください。絶対に。"
突然降ってきたサラのその言葉に、リヴァイは目を見開いた。
そうだ。
なぜあの時聞き流した?
どうして俺は忘れていた?
目の前にいるこの女は紛れもなく常にそばにいたい大切な女だ。
俺のガキみてぇな意地やプライドで...沢山傷つけ ずっと離れてしまっていた。
だからこうして後悔してる...
やっぱり俺は...最低なクソ野郎だ...
「ルーナ...!」
リヴァイはルーナを抱き締めた。
強く...強く...もう絶対に離さないと胸に誓って。