Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第19章 弱点■
ルーナはアリーの店で購入したドレスに身を包み、髪を綺麗にまとめ、化粧を施した。
鏡に映る自分は普段の自分とは全く別人だ。
このドレスを夜会に初めて着てくことになるとは思わなかったが、ずっと着て出かけたいと思っていたので少し嬉しかった。
絶対に大切な人に見せてと言われていたが...
ルーナはリヴァイが頭に思い浮かんだ。
仲間として大切な人ってことでいいよね...
リヴァイは当然不機嫌だった。
ふざけるなよ...エルヴィンの野郎...
俺がもうあれほど二度と行かないと断言していたのに...
「命令だ」と真剣な顔で言ったかと思えば「今回はいいものを見せてやる」などと抜かしてきた。
いいものってなんだ?
ふざけたものだったら絶対に蹴りを入れてやる。
何度行ってもあの場所には慣れない。
ベタベタ言い寄ってくる貴婦人をあしらうのもめんどくさいし、身体を誘ってくるのを断るのも厄介極まりない。
1度だって身体を許したことはないが、勝手に送られてきた手紙でルーナを誤解させ最悪の事態を招いたのだ。
胸糞悪い仕事以外のなにものでもない。
しかもルーナも行くというから尚更複雑だ。
あいつがいる中で俺はどういう顔して何してりゃいいんだ...
シュミレーションすらできない。
もうこれで最後だ。絶対に最後にする。
そう心に誓って最後の夜会に行くことを決心した。