Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第19章 弱点■
ルーナはリヴァイのあとを追った。
前を飛ぶリヴァイがチラリとルーナを見たがすぐにそれを戻す。
こうして2人で立体機動で飛ぶのはいつぶりだろう。
先を行くリヴァイはとにかく早い。
しかしチラチラとルーナの存在を考慮してくれているようだ。
え・・・
ルーナは言葉を失った。
そこにはリヴァイ班の全員の死体が無惨にも転がっていた。
エレンはいない。
「そ...んな...いやだ...ペトラ...オルオ...グンタ...エルド...」
ルーナが地面に手を着き崩れ落ちていると、リヴァイの声が頭上から聞こえた。
「おい...立て」
「...もう...無理...みんな...即死してる...」
「あぁそうだ。だがこんな所でめそめそしてる暇はねぇ」
「どうして...そんなに冷静でいられるの...」
ルーナは声を振り絞るのもやっとだった。
ルーナにとって恩人とも言える大好きだったリヴァイ班の4人。
とてもじゃないが冷静でいられなかった。
リヴァイの方を見る余裕もない。
「...お前は回収できるものはここで回収しろ。俺はエレンを探しに行く」
「待って」
ルーナは視線を地面に落としたままリヴァイの足を掴んだ。
「お願い...エレンだけでも...助けて」
「わかってる」
「あなたも...絶対...戻ってきて...」
掠れる声で しかも震えすぎていて自分でも何を言っているのか分からなかった。
しかしリヴァイはきちんと聞き取ってくれていたようでルーナの前へ静かにしゃがんだ。
「大丈夫だ。必ずエレンを連れて戻る。」
ポスッとリヴァイの手が頭に置かれる感触がしたかと思えばすぐに飛んでいってしまった。
リヴァイお願い...絶対に戻ってきて無事な姿を私に見せて...
もうこれ以上大切な人を失いたくない...