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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第18章 プライド


ルーナとシンだけになり、また静まり返った。

「・・・お水、もっと飲みますか?」

「...うん」


手渡された水を今度は少しずつ喉に流して潤した。


「ねぇ...シン...私を助けてくれたのは誰なのかな...?」

長い長い沈黙が流れた。
シンはどこに視線を向けているのかわからない。
ただ、ルーナを見ていないことは確かだった。
その美しい姿は人形のように動かない。

どうして何も言ってくれないの?
わからないならわからないと言えばいい。
なのになぜ黙ってるの?


長い沈黙の後、ようやくシンが動いたかと思えば、マッチに火をつけ、蝋燭に火を灯しはじめた。
ランプ1つだった部屋がもう一段明るくなり、シンの顔がハッキリと見える。

シンの涙はもう消えていて、変わりに澄んだ瞳が真剣な眼差しでルーナを真っ直ぐ見つめていた。

「本当はもうお分かりなんじゃないですか?ルーナさん。」

「ーッ!!」

言葉に詰まるルーナ。
頭の中にはもう随分前から思い浮かんでいる顔があったからだ。
でも心のどこかでそれを認めたくない自分がいて、一生懸命理性で振り払っていた。

「ルーナさんに言うなと散々ドヤされましたよ。ははは...
そんなこと僕にできるわけないのにっ...ははっ」

シンは目尻に涙を浮かべながら笑っている。
その涙の本当の意味をルーナは理解していた。


「・・・ルーナさん、やっぱり...」

「言わないで!!!」

突然大きな声を出すルーナに驚いた顔を向けるシン。


「何度も言わせないで。私に今必要なのはあなただけなの。分かるでしょ」


わかりませんよ…と言おうとしたが、ルーナの真剣な顔にシンは口を噤んだ。
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