Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第18章 プライド
手首と口の拘束を素早く外し、胸元のボタンを締めていく。
ルーナの胸に耳をつけ、心音が正常か判断し、横向きに抱きかかえると、誰にもみられないよう足早にルーナの部屋へ行き、ベッドに寝かせた。
良かった。
ベルトを外すのに手間取ったのかどこも身体をいじられている形跡はない。
机の上にベルトを置き、その横に自分が持っていたナイフを置いた。
「やっぱりこれはお前が持っててくれ」
それは以前、護身用にルーナにあげたナイフだった。
ルーナが自分に突きつけたあの日からずっとリヴァイが持っていた。
リヴァイはベッドに寝るルーナを見つめた。
ルーナが目を閉じて眠っている姿を見るのはいつぶりだろう...
しかし、こんな形で見ることになってしまったことに憤りを感じる。
すまない...ルーナ
俺がもっと早く駆けつけていれば...
ルーナの頭を撫で、頬を撫で、髪をとかした。
ルーナ・・・そう呼んで抱きしめたい...
しかし、ルーナを抱きかかえた時から香る、ラベンダーのような香りがその衝動を抑えた。
この部屋中もその香りがする。
あのロン毛と同じ香りだ。
それは、
もうルーナはお前のものではない、近寄るな、
と四方八方から責め立てられている感覚にさえ陥るほど強烈に感じた。
リヴァイはルーナに触れる手を止め、勢いよく部屋を出た。