• テキストサイズ

Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第17章 見えない瞳


「あ、あのっ、お名前・・・をお伺いしても?」

帰り際にルーナが恐る恐る聞くと、女性は少し迷った顔をして、うーんと唸ってから言った。

「あなたには本当の名前を言っておこうかしらね。アリーよ。あなたのお名前は?」

「...ルーナです。」

ヒューーーっと生暖かい風が吹き、アリーのポニーテールとルーナの長髪が同時に揺れた。

アリーはリボンを解き、ファサっと美しい髪を下ろしながら言った

「またお会いしましょう。ルーナさん。私昼間はよくこの辺にいるから。ほら、その地図に丸く印つけてあるところ、そこで働いてるのよ私」

ルーナは急いで地図を見た。
丸く印がしてあるのは...ブティックだろうか?

「あっ、そうなんですね。今度遊びに行かせてください」

「...ええ、もちろん」

アリーはそう言ってウインクし、リンクの手を引き去っていった。


ルーナはずっと止まっていた息を吐くように長い溜息をつき、思いっきり酸素を肺に入れて呼吸を整えた。
まだ心臓がバクバク言っている。


敵わない...

あんなに美しくて優しくて上品で話も上手で...仕草も何もかも全てパーフェクトな女性になんて...
リヴァイが惚れるのも納得だ。

女の自分でさえ惚れそうになってしまったのだ。
いろいろな意味でショックが大きかった。

けれど・・・また会いたい。

別にリヴァイを奪い返すとかそういうんじゃない。

単純に、アリーといるのは心地よかった。
なぜか惹かれてしまう。また会いたい、話したいと。


アリーは...リヴァイのことを心から愛してくれているだろうか?
大切に思ってくれているだろうか?


どうかそうであってほしいと思った。
アリーならリヴァイにぴったりの女性だ。私なんかより。

良かった・・・

これが私の本心だ...絶対これが...私の本心だ。
必死に自分にそう言い聞かせる。


にわかには信じ難い運命のイタズラだったが、ルーナは2人の幸せを願った。
そして・・・リンクという少年の幸せも。
/ 1213ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp