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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第17章 見えない瞳


「よく喋るな豚野郎」

ルーナが声を出すより先に、リヴァイの声が響いた。

「穴を埋め固めてる間に巨人が待ってくれる保証がどこにある?てめぇらの言う我々ってのはてめぇらが肥えるために守ってる友達の話だろ?土地が足りずに食うのに困ってる人間はてめぇら豚共の視界に入らねぇと?」

ルーナが言いたかったことを、かなり口悪くだが喋ってくれたリヴァイに心の中で感謝した。

しかし、尚もそれに反論するかと如くそこら中から罵声が響く。

そしてザックレーがその場を一旦収めたかと思えば、エレンが巨人化した時についての確認を始めた。
巨人化直後にミカサを攻撃したことなどについてだ。

そしてエレンとミカサが幼い頃に強盗3人を刺殺しているということもあり、彼に人類の命運、人材、資金を託すべきなのかという議論にまで発展した。


「そうだ...こいつは子供の姿でこっちに紛れ込んだ巨人に違いない...」
「今目の前にいるこいつはいつ爆発するか分からない火薬庫みたいなもんだぞ?」
「あんな拘束具なんか無意味だ。悠長に議論してる場合か?」
「あのミカサとか言うのも怪しいぞ...念の為解剖した方が...」

普通なら誰でも脳裏を掠める恐怖を、やはりその場にいる者たちが徐々に声に出していってしまった。

マズイ...

するとエレンが大声で叫び出し、誰もが息を飲み顔を強ばらせた。

「力を持ってる人が戦わなくてどうするんですか!生きるために戦うのが怖いって言うなら力を貸してくださいよ!この腰抜け共め!
いいから黙って全部俺に投資しろ!!」


その場にいた全員のエレンを見る目が変わり、銃を構え出す者たちまで出てきた。


その瞬間リヴァイが勢いよくエレンを蹴り、エレンの歯が飛んだ。
そしてなんの躊躇いもなく容赦なくエレンを攻撃しまくるリヴァイ。

「ーッ!」

リヴァイの行動の意味を分かっていたとはいえルーナはあまりの痛々しさに小さく悲鳴をあげてしまった。

「これは持論だが...躾に一番効くのは痛みだと思う。」

リヴァイの言葉に、ルーナはハッとした。
そんな持論はリヴァイから1度も聞いたことはないが、人が何かを心に刻むときは必ず「痛み」が伴ったときだとルーナも思っていた。
痛みが伴った時、そのときの状況や感情は一生忘れられないものになる。
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