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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第16章 トロスト区攻防戦


「あなたが...生きててくれてよかった。あなたが死んじゃったりしたら...私は...」

ルーナはその先の言葉に詰まる。


「リヴァイ兵長も同じようなこと仰ってましたよ」


「・・・」


「僕に...死なれたりしたら困るって...」


ルーナの身体が小さく震え出した。
こんなに暖かい湯とこんなに暖かい身体に包まれているのに...

それに気づいてシンはルーナの身体をさすった。


「リヴァイ兵長はまだ...あなたの事を想っているのではないですか?」

「それは・・・ないと思う。あの人にはもう別の人がいる」

ルーナは知っていた。随分前からリヴァイが別の女性と関係を持っていることを。

あれは本当に偶然だった。リルの世話をしている時にたまたま見た流れ星で今日は流星群の日だと気付き、よく見える方向へ行こうと私服に着替え街の方を目指したのだ。
随分と遅くなってしまい、その頃あまりにも傷ついていたルーナはついでにお酒でも飲んで1人で酔おうと酒場を探していた時だ。
ふと目の前を通り過ぎたのがリヴァイたちだった。
隣にいる女性は見たことがないくらい美しい女性で、リヴァイと腕を組んで楽しそうに歩いていた。
目を逸らしたくても逸らせず、気づいたら跡をつけてしまっていた。
聞こえてくる会話は、昨日今日会ったばかりとは思えない2人の深い関係を物語っていた。
別れ際、とても長く濃厚なキスをしていた。
そして最後にリヴァイが女性の頭を撫で、とても寂しそうな顔をしていたのだ。

ルーナは気が付くと全速力で走り続けたのか、倒れそうになるくらい息を切らして兵舎に戻っていた。
それ以上はもう何も考えられず、一晩中部屋の掃除をし続けた。


自分の気持ちを一掃するように...
見てしまった光景を一掃するように...
一人の男との甘い記憶を一掃するように...


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