Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第16章 トロスト区攻防戦
「ずいぶんとお疲れですね、ルーナさん」
ここ数日は仕事や考えることが山積みで、ルーナとシンはお互いの無事を確認しただけでそれからほとんど話せていなかった。
「シン...体の傷はもう大丈夫なの?」
「僕は大丈夫ですよ。ただ擦りむいただけなので...それより!来てください!」
そう言ってシンはルーナの手を引いた。
「うわぁ〜...」
花壇に広がる光景にルーナは感嘆の声を漏らした。
そこにはたくさんのハーブが色とりどりに咲いていた。
「最近ルーナさん、全くここへ来れなかったでしょう?」
そう言ってシンはしゃがみこんだ。
「これはローズマリーで、お風呂に入れると血液循環促進の効果があるんです。あと、記憶力や集中力も高めてくれる。
そしてこっちがホワイトティーツリー。抗菌作用や皮膚トラブルの改善に役立つハーブなんですよ。
これはベルガモットで、料理に使えば消化の促進や胃腸の働きを良くします。あ、飲み物にも使えますよ。紅茶の香料にも使えますしね」
「紅茶」という単語が出てきてルーナは少しピクンと心臓が跳ねたのが分かった。
「すごい...ホントにびっくり...」
感動して目を輝かせるルーナに、シンは嬉しそうに笑みを浮かべた。
「さっそく今日、このハーブたちを入れて一緒にお風呂に浸かりませんか?きっと疲れがとれますよ」
シンは相変わらずの優しい笑みを浮かべ、ハーブを取り始めた。
「うん!いいね!」
ルーナはまだシンと風呂に入ったことはなかったので内心少し戸惑ったが、ハーブ風呂に入りたいし、シンにも触れたい。
そう思って明るく答え、ハーブをとるのを手伝い始めた。