Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第16章 トロスト区攻防戦
「ハンジ!お前も落ち着け」
ミケに腕を引っ張られ座らされるハンジだが興奮した様子で鼻息荒く目を輝かせている。
「でも...危険じゃないか?味方かどうかもよく分からない奴なんだ...」
誰もが感じていたことをナナバが口にした。
「そうだな。しかしこちらにはリヴァイがいる。何かあったらリヴァイが」
「殺すってこと?...エレンを?殺すってこと?」
エルヴィンが言い終わらないうちにルーナが声に出した。
「・・・そうするしかねぇだろ。裏切ったり暴れたりすればすぐに俺が殺す。そういうことだろエルヴィン。俺以外に敵役がいねぇからな」
「そ、そんな...」
「まだそうなるとは限らない。今後のこともエレン自身の意志を聞いてからだ。我々の命運を左右するのはやはり巨人だ。壁を破壊した巨人も恐らくはエレンと同じ原理だと私は思う。よって、必ずエレンの身柄は調査兵団が受け持つことになるよう行動していかなくてはならない」
エルヴィンは強く言い放った。
「エレンは...殺したくない...エレンのお父様は私の父と同じように医者で...今...行方不明なの。・・・エルヴィン、分かるでしょ?きっと...」
ルーナは現状把握とエレンについて一生懸命頭を回しすぎ、整理がつかないまま話そうとして言葉につまる。
「...なにしろ我々には情報がない。分からないことだらけだ」
「情報ならきっとある。エレンと幼なじみのミカサとアルミンを呼んで」
エルヴィンは頷くと、会議を締めくくった。