Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第15章 無の世界■
「いくら高級娼婦と言っても、誰もが丁寧に扱ってくれるわけじゃない。高い商品だからね、そりゃあ口では言えないような抱かれ方もするわ。
でも・・・あなたはびっくりするくらい優しく丁寧に私を抱く。そして私をこれでもかというほど善がらせる・・・
まるで...恋人を愛すようにね」
「ッッ・・・」
言葉につまるリヴァイに、アリアは笑って言った。
「全然いいのよ!もちろん愛する人を重ねて抱く人はあなただけじゃない」
「・・・いや、違う」
「まだ言うの?違わ...」
「違う!」
リヴァイが少し声を大きくした。
アリアが目を丸くしてリヴァイを見ると、眉に皺を寄せ、目じりを下げ、何かに耐えるような真剣な眼差しを向けてきた。
「俺は・・・お前を抱いてるだけだ。確かに...ある女を考えている時があるのも事実だが、抱いているのは今目の前にいるお前自身だ」
アリアはハッと目を見開いた。
その大きな瞳にはゆらゆらと蝋燭の火に照らされるリヴァイが映っている。
「だから...お前自身を道具みたいに...価値を下げて喋るのはやめてくれ」
アリアはふいっと顔を背けた。
顔が見えないアリアの背中はクククッと揺れている。
「チッ、てめぇ、笑ってんじゃねぇよ」
リヴァイは拗ねたように酒をごくごくと流し込んだ。
「ククッ...ごめん、そんなこと言われたの初めてで...ククッ...」
アリアは本当はリヴァイに背を向けたまま気付かれないよう、口に手を当て大粒の涙を流していた。