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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第15章 無の世界■


「・・・いや、違うな」

「いいえ。違わない。」


チッ、またこれか。
こいつは人間の本音を聞き出すのに非常に長けている。
その上、本人の気づかないうちに掌で転がすことにも。


「どうしてそう思う」


リヴァイは鋭い眼光を向けながら酒を口に含み、ゴクリと飲んだ。
酒なんて久しぶりだが...悪くない...

元々酒はそんなに好きではないし、普段は紅茶しか飲まないが、久々の酒は自分の深い心の傷をその熱いアルコールの熱で焼き埋めてくれる気さえしていた。


「高級娼婦を舐めてもらっちゃ困るわよ。私は貴族やそこかしこのお偉方の情報屋でもあるの。そういった連中の言動だけが情報の材料じゃない」


そう言ってカランとグラスを置き、リヴァイの耳に口を近づけそっと囁く。

「言動、目線、匂い、性癖、ふとした時に見せる表情...他にも...いくらだってあるわ」


リヴァイの耳に、アリアの熱い息がフワッとかかる。

リヴァイはゆっくりと首だけ動かしアリアの方を見る。
今にも触れそうなほど近く、目と鼻の先にほくそ笑んだ彼女の顔が、蝋燭の明かりに照らされゆらゆらと揺れている。

アリアはふっと笑ってそのまま唇だけ動かしリヴァイにキスをした。


「て言っても...人類最強の兵士から引き出せた情報なんて、嫌というほどその女のことばかりだわ。ふふ、全く...参ったわね」

そう言って向き直り、一気に喉にウイスキーを流し込んでいる。
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