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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第15章 無の世界■


「あなたが私を指名している本当の理由を教えてあげる」

アリアはウイスキーの入ったグラスの氷をカランと響かせながら口を開いた。
すでに何杯も酒を飲んでいるせいか、顔がほんのりと赤い。
しかし、その口調は普段と変わらずハキハキとしている。


夜の酒場は本来賑わうものだが、リヴァイたちの今いるバーは会員制の高級バーで隅のカウンターに、いかにも金持ちそうな装いの男女がワイン片手に乾杯しているだけだ。


「あ?」

リヴァイは自身も顔を火照らせながら不機嫌な目でアリアの横顔を見た。

今日のアリアは情事をするときとは打って変わって、きちんと化粧を施しており、髪を高い位置でリボンでポニーテールにし、体のラインが目立つ紺色の美しいワンピースを纏っていた。
誰もが振り返るほどの人形のような艶やかな佇まい。

こうして見ると、やはりルーナとは全然別人だ。
そっくりだと思うのは、一矢纏わぬ姿で抱かれているときだけなのか?


綺麗な束の長いまつ毛が顔に影を落とし、ぷっくりと色気のある唇が赤い口紅で強調され、蝋燭の光も相まって非常に艶かしい雰囲気を纏っている。


「ふふ、気づいてないとでも思った?」

「だからなんだ」


アリアはクイッとグラスに口をつけてから笑みを浮かべながらリヴァイを見た。


「リヴァイ、あなたは好きな子を私に重ねているんでしょう?」


リヴァイは自分の心臓が跳ね返るのがわかった。
ドクドクという音が次第に大きくなっていき、隣の女にも聞こえてしまうのではないかと焦る。

何事もないふうを装い、そっとアリアを見ると、アリアは目を細めすでに何かを確信したような笑みをうっすら浮かべながらリヴァイの顔を覗き込んでいた。
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