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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第3章 call of silence


「私の家は代々医者だったって言ったよね。父も母もねすごく優しくて物知りで...街の人からそれはそれは頼りにされてた。その頃は医者も少なかったしね。」


遠くを見ていたルーナの視線が満月へと戻る。


「でも父は...毎晩自室に籠って何かをやっていた。絶対に入るなと言われていたから何をしていたのかは分からなかった。きっと集中したい業務があるのだろうと思って私は気にも止めていなかった。
でもある日、急患だと言って家を出ていったきり二度と帰ってこなかった。遠くの山奥で死んでたの。事件性はなく、過労が原因でとかなんとか。
遺体は見せてもらえなかったけど、布に包まれていた運ばれてきた遺体から飛び出た頭の一部と髪だけ見えた。血に染ってた。あれは...殺されたんだって...私には...分かったの。」



尚も視線は月に向けられており、ルーナの瞳は黄金に染まっていた。

リヴァイもルーナと同じ方向に視線を移した。



「その少し前にね、エルヴィンの父親も同じ状況で...」


「っ。あの金髪野郎か...」



余計なことを言ってしまった、とハッとするルーナに
話を続けろと視線を彼女に移す。





リヴァイの黒く透き通るような目を見て、意を決したようにルーナはしっかりとした口調で口を開いた。



「父はね、恐らくエルヴィンの父親と同じ理由で殺されたと思ってる」


月の光は邪魔だな。
そうリヴァイは思った。

暗闇の中でただただ2人向き合っていたいと思った。

どんな表情をすればいいのか迷わなくて済む。

そして月に照らされなければ、こいつのこんな表情を見て妙な気分になることだってないはずだ。
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