Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第15章 無の世界■
その時、
ガタタッ
勢いよく扉が開き、血相を変えて入ってきたのはナナバだった。
「お、い.....お前ら、なに、やってんだ」
ルーナの握っているものに気づき、目を見開いた。
・・・これをリヴァイに突きつけてるってのか?
ただの痴話喧嘩とは思えないナナバは声を荒らげた。
「おい!説明しろ2人とも!部屋が騒がしいと部下に言われて来てみれば...なんだこの状況は!」
ルーナは固まったまま動かない。
リヴァイは斜め下に顔を向けたままで表情も分からない。
「ルーナ...それをこっちへ渡すんだ。」
ナナバはルーナの握るナイフをゆっくりと引き抜いた。
それと同時にルーナが前かがみに崩れ落ちた。
力も意思もない、まるで本当に人形のようだ。
「ルーナ!?」
ナナバは急いでルーナを支えた。
カチンッッ...
ナイフが床に落ちる音がとてつもなく大きく感じる。
ナナバはルーナを抱き抱え、リヴァイを一瞥すると、何も言わずに部屋を出ていった。