Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第15章 無の世界■
「なぁ、ルーナよ、お前はそうやってまるで俺が悪者かのように突っかかってるが、お前はどうなんだ?」
ルーナはハッとなり、微妙に表情を変えた。
「俺が気づいてないとでも思ってたか?」
ナイフがガタガタと震え出し、ルーナのこめかみに汗が流れた。
リヴァイは、やめろそれ以上は言うなと必死に自制しようと拳を握ったが、震える口元から出続ける言葉の刃を止めることができなかった。
「てめぇは昔っから貴族連中に股開いてきたんだよなぁ?!その日にそのまま俺に抱かれたこともあったよな?!俺があの時も気づいてないと思ってたのか?」
ルーナの目がみるみる開かれていき、身体が震え出す。
やめろ、もうやめてくれ、リヴァイは必死に心の中で自分を止めた。
「誰彼構わず股開いて、そうやってあの時俺のことも騙してるつもりだったんだろ?!この淫乱が!」
瞬間、ルーナの震えが完全に止まり、人形のように動かなくなった。
まるで、グサクザとたくさんの刃が体に刺さったかのように。
リヴァイは目の前のルーナの様子に、徐々に正気を取り戻したが、
取り返しのつかないことをしてしまった自分に絶望し、終わった...というように視線を逸らした。