Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第15章 無の世界■
その姿にさすがのリヴァイも目付きを変えた。
「なぁ?ガキじゃねぇんだから、聞く前からピーピー喚くな」
「なにそれ?!うまい言い訳でも思いついたってこと?」
「チッ、お前いい加減にしろよ!」
リヴァイがルーナの腕を掴んだ。
「っっ!!!だから触らないで!!!!」
ルーナは今までに聞いたことの無いような奇声を発し、リヴァイの腕を振り払うと、代わりに信じられないものを出した。
その光景にリヴァイは目を見開いてピタリと止まった。
それは以前リヴァイがあげた、護身用のナイフだった。
ルーナが突き出したそれはしっかりと切っ先がリヴァイに向けられており、睨むようにキラリと光っている。
「てめぇ・・・」
リヴァイの表情がみるみるうちに怒りに変わった。
「刺せよ」
「・・・は?」
「いいからそれを俺にぶっ刺せよ。そうすりゃ気が済むんだろ?」
「・・・」
ルーナが突きつけるナイフはフルフルと震えていた。
顔を歪め、下唇を噛み、両手で支えるようにして一生懸命持っている。
「おいどうした。早くしろよ。話し合いもできねぇてめぇはそうやって手が先に出るんだろ」
ルーナはキッとリヴァイを睨みつけたまま動かない。
リヴァイもルーナの目を真っ直ぐ見つめ、鋭い眼光をルーナに光らせている。