Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第14章 画家
「あっ!いた!あの人ね?」
「あ、はい。」
わざとペトラと買い出しの用事を作り、街に出て画家を探した。
思い立ったらすぐ行動のルーナに、ペトラはかなり圧倒されていた。
近付くと、画家はそれが誰なのかすぐにわかった様で、眼鏡の奥からニヤリと意味深な瞳を向けた。
事情を説明すると、画家は心底めんどくさそうにため息をついた。
「私たち、本当にあなたの絵に感激しているんです。あなたにとても助けていただいた。どうにかお願いできませんか?お金はいくらでも支払うので!」
画家はしばらく黙り込んだあと、意を決したようにルーナを真っ直ぐ見て口を開いた。
「ではハッキリ言おう。わしが人物の絵を描く時は条件が揃っている時のみなのだ・・・条件1、美男美女であること。これは外見だけではなく絵に興したときにそう映るに値する存在であるかと言う意味だ。
条件2、それなりの報酬を得ること。条件3、わしの気分が良い時」
「・・・えっと、以前私と兵長を描いて頂いたということは...条件1はクリアしているという認識でよろしいのですよね?それから、条件2に関しても、いくらでもお支払いすると約束していますし...ということは問題は条件3ということでしょうか?」
「いや、条件3は条件2による。」
それを聞いてペトラが声を出した。
「ええっ?!でっでも、私が以前お願いした時には、報酬とは言えないほどの金額でした。」
「あれは、覗き見というかなり面白かったスリルがわしの報酬になった。わしの言う報酬は金だけじゃないんじゃぞ」
「・・・で、では、何がお望みでしょうか?」
ルーナは真剣な顔で聞いた。
画家はしばらく、ふーむ...と考え込んだ。
ルーナとペトラは、何を言いだすのかとドキドキしながらごくりと唾を飲んだ。
「裸体を描きたい」
「...?!...はい??」
「あんたと兵長のヌードも良いかと思ったが、せっかく調査兵団の本部へ行けるんだ。わしが選んだ者全員のヌードを1枚の絵にする」
「ちょ!ちょっと待ってください!さすがにそれは」
「わかりました。」
焦るペトラの言葉を遮りルーナが承諾した。
「ただ、さすがにオールヌードの承諾は不可能と思いますので、一部修正させてください」