Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第13章 男女■
「俺はお前の全てが好きだ。全てのお前が俺のものだと思ってた。違ってたってのか?」
「・・・もちろん私の全部が、リヴァイのものだよ...でも...それでもいいの?
私の兵士としての異常な部分も悪魔の部分も、それも含めて...あなたのものって言ってしまっても...いいの?」
「どんなお前も全部含めて、俺の、「俺だけの女」なんだ」
「っ……」
ルーナは声にならない声を上げた。
気付くとリヴァイは顔を上げていた。
いつも通りの鋭い眼光、しかしルーナにしか分からないその優しく切ない柔らかい表情の愛しい男がこちらを見つめていた。
「嬉しかった。お前が俺の事を化け物としてでは無くタダの男として見てくれてたと知れて。そんなのはお前だけだ」
リヴァイはそっとルーナを抱き寄せ、首筋に顔を押し付けた。
「人類最強とか、人間じゃないとか、希望とか夢とか、そんなふうにしか周りは俺の事を見ねぇ。まるで化け物か救世主みたいに扱う。でもお前だけは...違ったんだ。俺を、唯一、男として見てくれてた」
耳元に聞こえるリヴァイの声は掠れていて消えそうに静かだった。
「俺は地下で生まれた時からそうだった。俺を見る目は皆化け物を見るような目で、それ以外の対象で見てくれてた奴らなんかほとんど居なかったし、いてもどんどん死んでいった。」
その尋常でない強さゆえに、いつも生き残り、常にたった1人で全てを抱えて生きてきた。
そして今は更に人類の希望という重荷と、人類最強という名を背負わされている。
あまりにも残酷な世界にまで身を置き、たった1人で戦っているリヴァイという兵士。
ルーナはそんなリヴァイの気持ちをほんの少しは理解してきたつもりでいた。
だからこそ改めてリヴァイの口から本音を聞き、その残酷な現実に何も言えなくなってしまった。
それでも、たった1人のルーナという女を女として愛してくれている。