Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第13章 男女■
「リヴァイ...私...は...あなたが欲しい」
「・・・あ?何言ってる。俺はとっくにお前のもんだ」
「違う。たった1人のあなたが欲しいの...それだけ」
「・・・」
「リヴァイは...人類最強の兵士でしょ。人類の希望であり夢なんだよ。人々のために、なくてはならない存在。人々から求められている光。
・・・だからリヴァイは私だけのものじゃないし、私だけが独占して良い人ではない」
「・・・ルーナ」
ルーナは泣き出しそうな顔のまま、湯の中でリヴァイの手をにぎった。
「でも私は...私だけは...多分あなたのこと、ただの男として見てる...
私のためだけに存在する、ただの男じゃないって、、それが残念で……
ごめん...軽蔑するでしょ。こんなに強くてこんなに逞しくて...こんなに有名な人類最強の兵士のことを、そんな風に見てるだなんてね…」
リヴァイはハッと目を見開き、もう片方の手を自分の額に置き、目を隠すようにうつむいた。
その仕草に、ルーナはやはり自分はきっと最低な奴と思われただろうと思った。
「ごめんリヴァイ・・・私のこと見損なったよね。ただ...隠し事はナシって決めたから...聞いてほしい...
人類最強じゃなくていい、人々から求められる救世主でも人類の希望でもなんでもなく、ただ1人の、私のためだけに存在する「ただの男」でいてほしい。私が愛してやまないただの男として、私のものになってほしい...って思ってる。
本当に・・・私が求めてることはそれだけなの...」
最強じゃなくていい。
むしろ弱くても、なんだっていい。
ただ、私のためだけに存在する普通の男でいてほしいだけ。
リヴァイは手で目を隠したまま、顔を上げない。
やはり嫌われただろうか、はしたないと思われただろうか。
ルーナは初めて自分の発言に後悔し、リヴァイから目を逸らして黙り込んだ。