Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第12章 104期訓練兵
「リヴァイ兵長、なんだかあれからほんのちょっとだけ柔らかくなった気がする...」
「あぁ、確かに。本当に少しだけだが、機嫌が良くなってくれた気がするな」
ペトラの言葉にグンタは頷いた。
「しっかし、掃除には相変わらず抜け目ないがな」
オルオがわざとらしくフゥと言いながら雑巾を絞った。
「ルーナさんが戻るまで、班員の俺たちで何とか機嫌をとっていくしかないな...恋人とこんなに長い間離れ離れなんだ。さすがに可哀想すぎるだろ」
エルドが眉をひそめながら言った。
「あぁそうだよな、エルドお前も恋人がいるもんな」
「俺は結構会えているからいいんだよ。だからこそ兵長の気持ちが痛いほどわかる」
エルドは自分の恋人のことを考えた。
もちろん頻繁に会えている訳では無いが、もしもお互い多忙でしかもなかなか会えない距離で数年ほぼ顔を合わせられないなんてことを想像すると、本当に具合が悪くなってしまいそうだった。
正直言って自分は恋人に会うことでパワーを充電しているようなものだ。
壁外調査で生き残ってこられたのも恋人のおかげだと言っていい。
だからこそリヴァイ兵長の辛そうな顔を見るのはいたたまれなくなる...
「俺たちにできることは何かないのか・・・」
エルドが顔を歪めて呟いた。
それにつられるようにして皆うーんと考え込んだ。
「掃除を完璧にこなすこと、俺たちがもっと強くなってリヴァイ兵長の足でまといにならないこと、リヴァイ兵長の仕事をもっと手伝えるようになること、紅茶を頻繁に入れること...それ以外に何かあるか?」
グンタが言うと、「あぁあ!!!」といきなりペトラが大声を出し皆ギョッとした顔で振り向いた。