Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第12章 104期訓練兵
「・・・あと掃除をちゃんとやれ」
「・・・???」
強ばっていた新兵たちの頭の上に最後に疑問符が浮かんだところで「以上だ」とリヴァイが小さく言った。
そのあとは、ルーナとリヴァイは2人が離れていた間にあった話をたくさんした。
別れる時、ルーナもリヴァイもお互い引き止めることはしなかった。
少しでもそんな素振りをみせると、きっとこのまま2人でどこか遠くに逃げ込んでしまいそうだったからだ。
「リヴァイの演説すっごく良かったよ!きっと新兵たちには忘れられない言葉になったと思う」
「はっ、あんなのでか」
バカバカしいと言った顔のリヴァイに、わかってないなぁとルーナは苦笑いした。
「ウルフ、リヴァイを頼むね」
ルーナはウルフの頬を撫でると返事をするようにウルフは唸った。
リヴァイとルーナは強く抱き合い、軽くキスをした。
「またな、ルーナ。ガキ共には気をつけろよ」
「うん、リヴァイも元気でね」
リヴァイはウルフに跨り、ルーナを寂しそうに見つめたあと、振り返らずに勢いよく走り去っていった。
「あんな顔されたら...追い掛けたくなるじゃない...リヴァイのバカ...」
ルーナはリヴァイが見えなくなったあともただただ立ち尽くしていた。
そのあと新兵たちの凄まじい質問攻めに合うことも知らずに。