Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第12章 104期訓練兵
「私のときも、私以外の上位9名は憲兵団に入った。私は元々調査兵団に入りたいと思ってた人間だから迷いはなかったけど、普通の考えの人だったら、憲兵に入って巨人と闘わずに内地で暮らしていけるなら...そうするよね...
正直言うとね、私がここへ来たのはあなたたちの中から少しでも多くの調査兵団入団を勧誘することもあるの。」
「・・・どうしてルーナ教官は調査兵団に入ったんですか」
エレンが口を開いた。
「夢があるから。ただそれだけ。」
「それじゃ分かりません!調査兵団に入ることなんか...死と隣り合わせみたいなものだ...それなのに夢のためなんて...死ぬのが怖くないんですか...」
ジャンが顔を歪ませて俯きながら言った。
「確かに調査兵団に入ってから、別れの日々だよ。何人も何人も数え切れないくらいの仲間が死んでいった。調査兵団を知らない人たちからすれば、無駄死にだと思われるのも無理はないと思うよ。
でも、一人一人の死に意味を持たせるのは生きている私たちなの!
調査兵団には心強い仲間がたくさんいる。
敵のことを知ろうと巨人研究に命を懸けてる者、巨人に対抗する算段を立て続ける者、人類最強とまで謳われるようになった者、とにかく腕を磨き続けて前を進み続ける者...
今までのどんな犠牲も何も無駄にはなっていない。託して死んでいった兵士たちに意味を持たせることができるのは、調査兵団一人一人の役目なの。」
ルーナの言葉を聞いていた兵士たちは何も言えなくなっていた。
「誰でも死ぬのは怖いと思う。それでも調査兵団がいつも巨人に立ち向かっていけるのは仲間を信じているから。たとえ自分が死んでも、残された仲間たちが意志を受け継いでくれると信じているから。」
周りが息を飲む音が聞こえた。