Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第12章 104期訓練兵
「あえて希望を捨ててまで現実逃避する方がいいってのか?そもそも巨人に物量戦を挑んで負けるのは当たり前だ!
数年前の敗因の1つは巨人に対しての無知だ。負けはしたが得た情報は確実に次の希望に繋がる。
お前は戦術の発達を放棄してまで大人しく巨人の飯になりたいのか?」
エレンの言葉に皆が顔を上げていった。
「俺には夢がある...巨人を駆逐してこの狭い壁内の世界を探検するんだ。外の世界を...探検するんだ」
ルーナはその言葉にハッとしてエレンを見た。
私と同じようにこの子は壁の外に夢を見ている...
「はっ!何言ってんだお前?見ろよ!誰もお前に賛成なんかしねぇよ!」
「...そうだな...わかったからさっさと行けよ内地に。お前みてぇな敗北主義者がここにいちゃあ士気に関わんだよ」
「もちろんそのつもりだがお前こそ壁の外に行きてぇんだろ?さっさと行けよ!大好きな巨人がお前を待ってるぜ?」
取っ組み合いの喧嘩を始める2人の元にルーナが行くと、2人はピタリと動きを止め、叱られるのだろうと気まずそうに視線を逸らした。
「2人の言いたいことは...どちらもわかるよ...」
思いもよらなかった意外な言葉に周囲はシンと静まり返った。