Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第2章 潔癖
イザベルを抱きかかえたままそのまま医務室に行き、彼女をそっとベッドに寝かせた。
不安そうに潤んだ目を向けるイザベルにルーナは微笑んで彼女の髪をとかしながら、歌を歌い始めた。
「すごい綺麗な歌だな...あり...がと...ルーナの姉ちゃん。だいぶ落ち着いてきた。こんな怪我、地下街にいた頃に負ってた痛みに比べたら大したことないのに...」
ルーナはハッと大きく目を見開いて、目をつぶるイザベルを見た。
そうか、この子は、この子たちは、
あの地下街で幼い頃から生きてきたんだ。
きっと私には想像もできないほどの日々だっただろう。
毎日食べるのに必死で、ろくな医療もなく、まともな仕事もなく、周りは敵だらけで、命の削りあいをして、必死に生きてきたんだ。
こんな子たちを...私は...大人たちは...また利用して...
「世話をかけたな」
扉の方からするリヴァイの声にバッと顔を上げると、立体機動の訓練から帰ってきたリヴァイとファーランの姿があった。