Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第2章 潔癖
あれから数週間が過ぎようとしていた。
座学中も、ほとんど集中できていない3人に、ルーナは大きなため息をついた。
「ねぇ、お願いだからもう少しきちんと付き合ってくれないかなぁ?知識は私たち自身を守る盾でもあるの!もっと...」
「俺たちはただ座ってお勉強会なんてガラじゃねぇんだよー!それよりルーナの姉ちゃんさぁ、こないだの続きなんだけどー」
イザベルは同室ということもあってか随分と仲良くなった。
自分を姉のように慕ってくれる。
あの出来事があった日から更に距離は縮まった気がする。
それは1週間前、立体機動の訓練中にイザベルが感覚を狂わせてアンカーがずれ腕を擦りむきかなりの大怪我をおってしまった時だ。
それに気づいたリヴァイとファーランが駆けつけるより前に立体機動でルーナがイザベルの前に素早く降り立った。
「うわぁぁあああぁぁ」
泣き叫ぶイザベルを抱き上げ、
「ちょっと我慢してね、大丈夫だから」と優しく語りかけ、
持っていた消毒液で丁寧に処置し、包帯で急いで止血した。
これはルーナが独自に常に持っているものだった。
いつでも誰かの命を救えるように。
その流れるような対応の早さにリヴァイたちも出る幕なく開いた口が塞がらないでボーッと立っているしかなかった。
「うぅっ、痛い、痛いー!ひっく...ひっく...ぐぅっ...」
「もう大丈夫だよ。心配いらない。大丈夫大丈夫大丈夫...」
子守唄のように囁きイザベルを優しく抱くルーナの腕の中で、安心したように徐々に泣き病み冷静さを取り戻して行った。