Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第11章 しばしの別れ
「・・・リヴァイ」
「そんなに長い間お前にこうして触れられないなんて俺は正気じゃいられねぇかもしれねぇ...」
ルーナは強くリヴァイを抱きしめ優しく笑いながら言った。
「正気でいてよ...人類最強の兵士でしょ」
「お前の前でだけは人類最強じゃねぇんだよ...」
ルーナは少し意外だった。
リヴァイのことだからいつも通り不機嫌な顔で「行ってこい」と背中を押すだけかと思っていたからだ。
それが今、こうして寂しそうにすがりつき、消えそうな声を出している。
「私だって辛いよ...リヴァイに会えなくなるのは本当に辛い。
けど...私なんかが必要とされているなら行かなくちゃ。そこにはきっと調査兵団に入ってくれる新兵もいるはず。」
リヴァイは黙って抱きしめる腕を強めた。
それに返すようにルーナも強く抱き返した。
「は…ダメだな俺は。
まるでガキみてぇだ。何してんだか…」
自嘲気味にそう言ってリヴァイは体を離した。
「そんなこと……」
「向こうへ行ったら、お前のことだからクソ真面目に仕事すんだろうな。だが、無理だけはするな。いいな?」
リヴァイは優しげな表情でルーナの頭に手を置いた。
「うん……」
こんな状況でも、リヴァイは私の心配だけをしてくれる。
それが嬉しくて、そして寂しさを募らせた。
「そんな顔をするな。
どうにかしてお前を止めたくなるだろ」
「…私、ちゃんと頑張ってくる。
だからリヴァイも、必ず生きててね」
「あ?俺がお前残して死ぬわけねぇだろ」
「……。」
「ここでいつも、お前の帰りを待ってる。」
「リヴァイ……っ」
泣きそうになる顔を表に出さないように必死に抑え込む。
リヴァイはそんなルーナを逸らさず見つめている。
お互いの心中は痛いほど分かっているので、これ以上もう何も言わなかった。
そして寂しさを紛らわすように、どちらからともなく濃厚なキスをした。