Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第10章 勝負■
「おいお前たち、何をしている!」
突然エルヴィンがすごい形相で足早に歩いてきた。
周りの兵士たちは規律を正し一斉に敬礼する。
エルヴィンはふと足元に転がっているミケを見下ろした。
「ミケ・・・お前まで」
「お、おは...よう、エル...ヴィン」
呻き声をあげているミケをそのままにエルヴィンはリヴァイたちに視線を移し、「状況を説明しろ」と一言言った。
「やぁエルヴィン、見ての通り勝負しているんだよ」
ハンジが汗を拭いながら言う。
「勝負...だと?」
「っ!対人格闘の訓練だよエルヴィン!」
ルーナは急いで言いなおす。
数秒の沈黙が流れる。
喧嘩では無いのか……
ならまぁ、良いとして...なぜこのメンバーで...
皆各々やることは山積みだろう。
しかもこの数の団員たち...ほぼ全員ではないか。
まぁ、しかし……
このメンバー...なかなか面白いものが見られるかもしれない...
「・・・いいだろう。
なら私もここで見学させてもらうとしよう」
はぁと溜息をついてからエルヴィンはそう言うとミケに手を伸ばし立ち上がらせた。
「ほら、行け」
「...ちくっしょうなんで俺まで...」
そうブツブツ言いながらミケはエルヴィンの手を借りて立ち上がり再度リヴァイの前に立った。