Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第10章 勝負■
ルーナはそのまま床に崩れ落ち、上からシャワーに打たれている。
ハァハァと肩で息をしているルーナにしゃがみこみ、リヴァイは肩に手を置く。
「大丈夫か?」
ルーナはコクンと頷いて呼吸を整えると、振り返り、ガバッとリヴァイに飛び込んだ。
リヴァイはひしとルーナを抱え込み、耳に口を寄せる。
「ルーナ...愛してる」
「私も愛してる...リヴァイ」
シャワーに打たれる心地よい音が2人を包んだ。
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リヴァイの部屋に自分専用で置きっぱなしにしてある寝間着にきがえ、ベッドに横になった。
リヴァイがルーナに腕枕をすると、コロリとリヴァイの胸に顔を埋めてきた。
ギュッと抱き締め、ほんのり湿っている頭にキスをする。
好きで好きで仕方ない。
こんな感情は初めてだとリヴァイは思った。
ふいにナナバの言った言葉を思い出す。
「あんただったらどうしたかな?」
俺だったら...
ルーナに手を出す奴がいたら本当に殺してしまうかもしれない。
そんな恐ろしい自分と、ルーナを失うことの怖さに初めて本物の恐怖を感じた。
今まで生きてきて、何かを怖いと思ったことなどほぼない。
それなのに...
目の前にいるこいつと出会ってからは初めての感情がどんどん湧き出てくる。
絶対に失いたくない。
ずっとこの温もりを感じていたい。
なにがあっても。
ルーナを愛する感情が膨らむほど、恐怖という初めての感情がどす黒い渦を巻いてリヴァイの心に流れ込み続けていた。