Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第10章 勝負■
「・・・ぶはぁあぁあー」
エルヴィンは一気に息を吐いた。
やっと帰ってくれた・・・
こんな各々忙しい時に一体何の問題を持ちかけてくるかと思えば...
恋の三角関係か...?
勘弁してくれよ本当に...
それにそんな相談事を私にされてもな...
エルヴィンは目を擦りながら視線を書類に移しペンを走らせた。
にしても...リヴァイめ、かわいいところがあるじゃないか。
それよりルーナの体調が心配だな...
しかし私たちは夢を叶えるため、人類の勝利のため、一切気を抜いてはいられないんだ...ルーナ。
どうか、恋に溺れて道を見失うことだけはないようにしてくれよ...
エルヴィンは心の中で案じながら手を動かし続けた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「おいしいっ」
ルーナはリヴァイの入れた紅茶を飲みながら顔を綻ばせた。
その顔を見て、ついリヴァイも表情を崩す。
さっきまでの苛立ちが嘘のように消えていた。
リヴァイはルーナの寝ているベッドに腰を下ろし、彼女の顎を持ち上げキスを落とした。
いつものルーナの香りと紅茶の香りがする。
「俺は肩書きなんていらねぇのに、こんなもんのせいでお前との時間がだいぶ削られてる」
「でもやっぱりリヴァイはすごいよ。あっという間に人類最強って言われて有名人になっちゃうんだもん。巨人討伐数ももう数え切れないし。ねぇ、教えて。どうやったらそんなに強くなれるの?私も強くなりたい。」
ルーナは真剣な顔でリヴァイを見た。
「俺にもわからん。ただガキの頃、ある日突然バカみてぇな力が湧いてきて、それからいつも戦う時には、なにをどうすればいいか分かるんだ」
「...私もリヴァイと同じ力が欲しい。そうすればたくさん仲間を助けられるし、失わずに済むのに・・・」
眉をひそめ悲しそうな顔でルーナはリヴァイの机にある2つの髪の束が入った瓶を見つめた。